2010-01-01から1年間の記事一覧

太陽神の司祭

共通の脅威を前に、宿敵ヴァルデマールと手を結ぶことになったカース国。そのカースからの使節に同行した書記官カラルは、これまで信じてきたことがことごとく覆され混乱していた。この親切なヴァルデマール人が“白い悪魔”と怖れられる“使者”なのか?一方ヘイ…

闇の妖精王

闇の妖精王メリッサ・マール東京創元社1029円Amazonで購入書評 「妖精の女王」の続編。ファンタジーです。レスリーの内に渦巻く恐怖と怒り、それがダークコートの王を惹きつけた。弱体化しつつあるダークコートには、新しい糧が必要なのだ。一方、サマーキン…

アンナ・マクリーン「ルイザと水晶占い師」

生活費を稼ぐため、家族と離れボストンにもどった駆け出し作家のルイザ。親友のシルヴィアに誘われ、評判の水晶占い師パーシー夫人の降霊会に出席したルイザは、彼女のいんちきを見破る。影響されやすい友人を案じて、再度降霊会に同行すると、パーシー夫人…

死者の短剣 遺産

1作目の「死者の短剣 惑わし」の続編になるので、必ずそちらを先に読んでください。(この感想も)前作では、地の民の娘フォーンと湖の民の警邏隊のダグが出会い、種族の違いを超えて惹かれあい、結婚するところまででした。本作は、二人の結婚から二時間後…

バジリスクの魔法の歌

バジリスクにグリフィンときたからには、何か異形のモノたちの話なのかと思ったら、バジリスク家とグリフィン家という公家の権力争いから端を発した復讐物語でした。マキリップですからもちろん魔法・音楽が絡んでくるのですが・・・物語は黒焦げになったトルマ…

氷上都市の秘宝

レン・ナッツワーシー15歳。かつての氷上都市アンカレジでの日常に物足りなさを感じていた彼女は、盗賊〈ロストボーイ〉の口車に乗せられて、図書館の本をこっそり持ち出した挙げ句、盗賊の本拠地に連れて行かれる羽目に。一方、愛娘を救わんと必死で後を追…

スーザン・プライス「500年の恋人」

前作の面白さから、すぐに手に取った「500年の恋人」。ロマンティックなタイトルに期待大だったのですが・・・・。うーん、これは考えていたのとは全く異なる展開でした。ネタバレしないと書けないことが多いのですが、主人公のアンドリアに全く共感できず、…

スーザン・プライス「500年のトンネル」

ガーディアン賞を受賞したThe Sterkarm Handshakの翻訳。スーザン・プライスは「オーディンとのろわれた語り部」、「ゴースト・ドラム 北の魔法の物語」を読んだことがあるが、中々濃い物語だったという印象がある。この本はタイムトラベルものということで、…

マタタビ潔子の猫魂(ねこだま)

マタタビ潔子の猫魂(ねこだま)朱野帰子メディアファクトリー1260円Amazonで購入書評/ 第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作 妖魔退散エンターテインメント 地味で無口な28歳派遣社員・潔子。職場でいやがらせに遭うが、アパートで潔子を待つ飼い猫は、実は「猫…

WOMBS 1

本・雑誌WOMBS 1 (イッキ コミックス)白井 弓子小学館 ( 2010-01-29 )ISBN: 9784091884947由良の本棚で詳細を見るMediaMarker 妊婦だけの特殊部隊がある。いやあ、この発想はどこから来るの?なぜ妊婦なんだろうと思ったら、妊娠している雌だけが飛べる現地…

冬の薔薇

冬の薔薇パトリシア・A・マキリップ/原島 文世 訳東京創元社924円Amazonで購入書評/SF&ファンタジー ロイズは風変わりな少女だった。人には見えないものを視る目をもち、森を気ままにさまよい歩く。ある日彼女は泉のほとりで、光の中からひとりの若者が歩…