ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国

FT4冊目

ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT)

ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT)

内容(「BOOK」データベースより)
空から火山灰が舞い、老いた太陽が赤く輝き、夜には霧に覆われる“終の帝国”。神のごとき支配王が千年のあいだ統べるこの国の底辺には、スカーとよばれる卑しい民が存在した。盗賊団の少女ヴィンは、とるにたらぬスカーとしてひっそり生きてきた。ある日、腕に凄惨な傷をもつ男に見いだされるまでは―金属を体内で燃やし、不思議な能力を発現させる盗賊たちの革命を描き、全米でベストセラーとなった傑作、ついに開幕。

合金術の設定がとてもユニーク。すべての力が対になっていて、"押し"と"引き"から成ること。体内で燃やす金属と"押し"と"引き"の使い分け、対象物の質量、タイミングをうまく使って様々な能力を使うことができる。ケルの格闘シーンは、この金属の使い方が実に見事で脳内で一生懸命映像化してしまった。霧の中をひゅんと飛んでいく場面もいい。

ケルの本当の目的は何なのか、支配王とは何者か、後半出てきた宗教はどんな意味を持つのか、ヴィンはどうなるのか、などなど続編を読むのが待ちきれない。