小さな戦士マッティメオ ブライアン ジェイクス

小さな戦士マッティメオ―レッドウォール伝説
小さな戦士マッティメオ―レッドウォール伝説

著:ブライアン ジェイクス|出版社:徳間書店|発売日:2003/02|単行本|4198616469|

戦士ネズミのマサイアスがドブネズミの荒くれ者たちを退治して以来、レッドウォール修道院には平和が続いていた。だがある年の夏至を祝う宴で、とんでもないことが起きた。マサイアスの息子マッティメオをはじめとするレッドウォールの子どもたちが、旅回りの軽業師に扮したキツネの奴隷狩り一味にさらわれてしまったのだ!懸命に子どもたちの行方をさぐるマサイアスを中心とする捜索隊。一方レッドウォールの留守部隊は戦士ネズミの不在中にカラス軍団に襲われ、修道院を守るため力をあわせ戦うことに…必死の追跡、仲間の死、次々とおこる事件、そして謎解き…『勇者の剣』『モスフラワーの森』につづき、新しい魅力的な仲間も登場する充実した面白さの動物ファンタジー。小学校中・高学年から。""

レッドウォール伝説の1作目「勇者の剣」で活躍した面々もすっかりレッドウォールの中心メンバーとなっている。マサイアスはコーンフラワーと結婚し,元気なわがまま息子マッティメオに手をやいている。マッティメオは,偉大な戦士の息子ということもあり,みんなにかわいがられ,かなりのわがまま悪戯し放題の少年。心の中では父親のようになりたいと思っているが,ついついコーンフラワーを泣かせるようなことばかりしてしまう。それでも,彼がかわいくてたまらない夫妻の様子が微笑ましく書かれていて,著者の優しさを感じる。物語が進むうちに弱者のことも考えられるように成長していくマッティメオ。彼を励まし,時には厳しく叱咤するテス。
これまでの作品同様,多くの登場人物が個性豊かでついつい読み進んでしまう。中でもコーンフラワーが活躍する勇者マーティンの幽霊騒ぎの場面は中々おもしろかった。相変わらずコンスタンスがかっこいい。渋いおばさんキャラながら今回は生涯の伴侶も得そうな・・・

第4巻は,マリエルという女の子ネズミが主役らしい。初のヒロインものですね。愉しみ