セヌとレッドのピラミッド キャサリン ロバーツ
セヌとレッドのピラミッド
著:キャサリン ロバーツ|出版社:集英社|発売日:2003/08|単行本|4087733734|
ぼくと分身レッドの魔法の冒険が今、始まる…古代エジプト王国。
ピラミッドの財宝をめぐって、神秘の力を持つ少年セヌと魂の分身レッドの勇気と友情が、奇跡を起こす。""
古代エジプト王国の独特の世界が面白い。ここでは子どもはみんな「カー」を持つ。これは人の分身で「有形の魂」と呼ばれる。子どもの頃は自分で見ることができるが大人になるにつれカーは「夢の国」へと移り,大人は夢の世界でしかカーに会えない。しかし,稀に大人になってもカーとつながりを持つものは神官となる。このカーが,物語の軸となる。ライラのダイモンのようだが,また少し違うものだ。
主人公の少年セヌは,とある陰謀に巻き込まれてしまい,家族や友人を救うために奮闘する。友情や家族愛がたっぷり織り込まれた作品で,愉しめた。
前作「バビロン・ゲーム」も面白かったので,この世界七不思議シリーズは追いかけてみたい。
■原題 The great pyramid robbery