アースヘイブン物語 キャサリン ロバーツ
アースヘイブン物語―ナタリーと魔法の呪文
著:キャサリン ロバーツ|出版社:角川書店|発売日:2002/03|単行本|4047914096|
いつも内気で冴えないナタリー。だが彼女は、アースヘイヴンという不思議な世界の魔法使いである母親の力を受け継いでいた! 悪の呪い師ホークの計画を阻止するため、ナタリーと仲間たちは立ち上がる。ファンタジー物語。""
設定が実に独創的でおもしろい。まず巻等にアースヘイブンの世界を説明する設定一覧みたいなものがある。それによると,
<アースヘイブン>
魔法界。人間界のパラレルワールド。現代テクノロジーに存在を脅かされている生き物にとっては聖地といえる。テクノロジー防御スペルによって守られており,スペル卿だけが開くことのできる出入り口を使って行き来できる。(後略)
<ファミリア>
スペル使いの親友。味方。通常は動物。
などなど,設定がもりだくさんで楽しい。本書では「魔法使い」というのは侮辱にあたり,「スペル使い」が正しいらしい。
せっかくの魅力的なアースヘイブンの世界の描写が物足りないのと,一つの軸となっている親子関係がもう少し書ききれていないのが残念だが,それでも楽しめた。著者の作品は初読だったが,ちょっと注目したい作家になりました。
2002.12.07 (土)""