妖精ディックのたたかい キャサリン・M・ブリッグズ

妖精ディックのたたかい
妖精ディックのたたかい

著:キャサリン・M・ブリッグズ , 他|出版社:岩波書店|発売日:1987/06|単行本|4001109743|

家付き妖精ディックは、慣れ親しんだカルヴァー家が出て行ってからもウィドフォード屋敷を守っていた。赤いめんどりにえさをやったり、家の補修をしたり、空気の入れ替えをしたり・・一番大切な仕事は埋められた財宝を守る仕事だったが、それも抜かりなくやっていた。しかし家付き妖精は空家では寂しすぎる。ヒマをもてあましていたディックは、とうとう新しい住人を迎え入れることになった。あまり好きになれない主人とその妻、お気に入りのジョエルと子どもたち、優しいディンブルビー夫人。ディックは、またもや忙しくなる。
欲深でいじわるな若奥様ではなく、ジョエルとこま使いアンに屋敷をひきついでもらいたかったからだ。さあ、ディックのたたかいが始まる。""

何となく図書館で手にしたら、これが大当たり!家付き妖精ディックの何と働き者で、優しくて…
意地悪な人には隠れて足をつねるところも爽快だし、魔女との戦いもどきどきする。清教徒革命とかイギリスの歴史にもっとくわしかったら、背景がわかって更に愉しめたかもしれない。ハリポタに出てくる家付き妖精のこともやっと理解しました。日本の民話でも家につく神様って出てくるけれど民話って似たようなモチーフが出てくるんですね。
作者はイギリスの民俗学・妖精学の第一人者だそう。「魔女とふたりのケイト」という本も出ているらしいので探してみよう。