花の魔法、白のドラゴン ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

花の魔法、白のドラゴン
花の魔法、白のドラゴン

著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:2004/08/29|単行本|4198619018|

ブレスト"は魔法に満ちた世界だ。たくさんある異世界の魔法のバランスを保つ、大事な存在でもある。ところがある日、その世界のイングランドに住む、宮廷付き魔法使いの娘ロディは、国中の魔法を司る「マーリン」が、恐るべき陰謀を企てていることに気づいた。だけど大人たちは、そんな話は信じてくれない。ただひとりの味方、幼なじみの少年グランドも、どんな魔法もひっくり返してかけてしまうから、頼りになるどころか、ロディの方が面倒を見なければならない始末。自分で陰謀に立ち向かう決心をしたロディは、古の魔女から“花の魔法"を受け継ぐのだが…。一方、“地球"の英国に住む少年ニックは、長年、魔法を習いたいと夢見ていたが、ある日、ロンドンのホテルから異世界に足を踏み入れ、事情がわからぬままロディを助けることになり…?冥界の王、燃えあがるサラマンダー、大地に眠る伝説の“白のドラゴン"…多元世界を舞台に、二つの視点から描かれた、波乱万丈のファンタジー。著者最新作にして渾身の最長編。""

おもしろかったー。ジョーンズさんの豊かな想像力に圧倒された。今回の世界「ブレスト」は,王がたくさんの召使を連れてバスでぐるぐる国中を回っているという実にへんてこりんな世界。一般の人たちはちゃんと,「家」にすんでいるのに,王や廷臣たちは旅を続けるのだ。よく考え付くなあ,こんな設定。バビロンまでは何マイルで,●●なキャラだったニックが,とてもがんばっておりました。相変わらず寝起きがだめなニックのエピソードも,やっぱり笑わせてくれる。象のミニが可愛くて,よかった!いつも,後ろ足をもじもじさせている「はにかんでいる巨大な女子生徒」っていうたとえが最高にぴったり。
バビロンまでは何マイルの後日談なので,そちらを読んでから読むことだけは,強くお勧めします。

***花の魔法リスト
さて,この本では魔法にかかわる花がたくさん出てくる。(そのイメージがまた素敵なのだが)あまり聞いたことのない花も多いので,リストにしてみた。Googleイメージ検索などで検索する花の画像などが見られる。

クリスマス・ローズ
クレマチス
ジキタリス
スズラン
スピードウェル
ツタウルシ
ティーゼル
ノバラ
ハリエニシダ
ビタースイート
ヒメツルニチニチソウ
ビロードモウズイカ
ヒロハギシギシ
ブリオニア
プリベット
ベニクサフジ
マグワーツ
ヤエムグラ
ラッグドロビン
レッド・キャンピオン
ローズマリー