ストラヴァガンザ―仮面の都 メアリ ホフマン

ストラヴァガンザ―仮面の都
ストラヴァガンザ―仮面の都

著:メアリ ホフマン|出版社:小学館|発売日:2003/11|単行本|4092903715|

ストラヴァガンザとは、時空をこえて、一つの世界からべつの世界へと旅することをいう。その旅人が、ストラヴァガンテだ。21世紀のロンドンの少年ルシアンは、ふとしたことで、時空をこえる術を身につけた。ストラヴァガンテとなったルシアンは、異次元の世界、16世紀のベレッツァへと旅立つ。大魔法使い、女公主、スパイ、マンドリエーレ…。ベレッツァで出会うふしぎな人たちとパラレルワールドの大冒険がはじまる。"

おもしろかった。病気の少年が異界へという物語では「ネシャン・サーガ」があるけれども,それよりも躍動的。女公主をめぐる陰謀に巻き込まれてしまう主人公が,現世と異界を行き来しながら物語は進む。女性が強くて元気があるのがまたよろしい。
「海との婚礼」のシーンは,どこかで読んだことが・・・。マイヤーだったっけ?記憶が怪しくなっているなあ。本当にこういう風習がベネツィアではあるのかしらと調べてみたら,チェルヴィア(ラヴェンナ近郊)というところでキリスト昇天祭の日曜日に「海との婚礼の祭典」があるようです。詳しいことはわかりませんが。
ところで,表紙はあまり好きではありませんが,挿画が朝倉めぐみさんです。これを知っていたら,図書館で借りずに購入していたかもしれません。女公主や建物などの素敵な挿画が楽しめます。