バスターのきもち ロイ ハタズリー

バスターのきもち
バスターのきもち

著:ロイ ハタズリー|出版社:朝日新聞社|発売日:2002/05|文庫|4022613793|

「男」とくらすようになったペットシェルターに保護されていた犬,バスター。バスターが,が著者の手を借りて口述筆記されたという形式をとった本。"

もう,とにかくバスターの日記がおもしろい!
バスターは「男」に愛情を持つようになり,そんな自分を「堕落した」と思っている。ついつい尻尾を振ってしまったり,リーダーを譲っちゃったり。
ただの動物日記じゃなくて,ぴりりとスパイスが聞いている。例えば冒頭部分

ここが好きになりそうだ。ほかに犬は一匹もいない,けど犬になりたい「男」ならいる。おえれが到着すると彼は四つんばいになって,顔をなめるのはやめてくれと言ったが、本気じゃないとわかった。明日は耳をかんでみよう。支配的性格と動物的な賢さのおかげで,おれはこの群れのリーダーになれそうだ。たとえならなくても,話しかけてくれる本物に人間たちがいる。


こんな感じで物語が進んでいく。バスターは,はっきり言って「おりこうな」犬ではない。公園にすむ(つまり女王陛下の)ガチョウを殺してしまい,警察のやっかいになったり(著者は裁判沙汰にまきこまれる),脱走したり。なかなかのバスター(暴れ者)。

全てが実話のこの日記。猛烈におすすめ!