スピリット・リング ロイス・マクマスター ビジョルド

スピリット・リング (創元推理文庫)
スピリット・リング (創元推理文庫)

著:ロイス・マクマスター ビジョルド|出版社:東京創元社|発売日:2001/01|文庫|4488587011|

魔法の素質は本物でも、女の子ゆえに魔術の道に進ませてもらえず、かといって持参金不足で結婚もできずに悩む、年頃フィアメッタ。父親は大魔術師にして公爵に仕える金細工師。だがその父はいまや息絶え、その強力な霊は邪悪な者のもつ"死霊の指輪"に囚われようとしていた!黒魔術から父を守るために、炎の乙女が立ち上がる。時代はルネサンス、恋と冒険の歴史ファンタジイ。

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おもしろかったです!
オンナノコだからって魔法の才能を認められなかったのに,父親と初恋の人を守るべく必死に立ち向かうフィアメッタとか,復讐のために○○に乳を飲ませることを承諾する貴婦人とか,夫を殺したフェランテの要求に屈しない公爵夫人とか。一見たおやかな女性も全てがたくましい。
そして,何と言っても魔法の描写の細かいこと。私はこういった魔法の「構造」みたいなのが大好き。つい「燃(ピロ)」と呪文を唱えたくなってしまう。

ビジョルドは初めて読んだがおもしろかった。SFの方も読んでみたいのだが書店で見かけませんねー。