ミドリノツキ〈下〉 岩本 隆雄

ミドリノツキ〈下〉 (ソノラマ文庫)
ミドリノツキ〈下〉 (ソノラマ文庫)

著:岩本 隆雄|出版社:朝日ソノラマ|発売日:2001/10|文庫|4257769491|

うねる海を1キロ近くも泳ぎながら、ミリセントが囚われている豪華クルーザーへと向かう尚顕。そんな彼にピュンは、クルーザーが汎言語場に包まれていると伝える―それはすなわち、先人類の少女もクルーザーに拉致されているということだった。助けなければならない人間が増えたことと、限界まで酷使した足の筋肉に、尚顕の精神が悲鳴をあげる。それでも『男の意地』を貫いてピュンの助力を拒否する尚顕に、果たして二人の少女を救出することはできるのか!?シリーズ、感動の完結。 ""

地球の運命を担って一つだけ願い事を…
そんな立場になったら、どうしたらよいのだろう。
しかも、願いをかなえる「黒の塔」は狂っているのかもしれないのだ。地球を破壊しつづける人間に、恐ろしいほどの憎しみを持っているのかもしれない。どんな言葉も曲解して、人間を滅ぼすかもしれない。願い事をしなくても、同じく滅ぶのみ。

第1巻「ミドリノツキ(上)」では、美しい先人類の贈り物と思われていた「黒の塔」や月からの映像、タワーバードなどが、全く違う意味を持ち始める最終巻。
ミリセントが、実の祖父でもあり大統領でもあるモーティマに捕らえられていると知った尚顕は、人力飛行機海上のクルーザーへ向かう。そこには先人類の少女も捕らえられているのだ。しかし、そこで先人類の少女が語ったのは、あまりにも恐ろしい「黒の塔」の姿だった。

おもしろかったです!文句なし。
ピュンが最後にどうなってしまうのか、地球はどうなるのかドキドキしたけれど、さすが岩本氏。**********な結末でした。是非読んでみるべし!