雨のせいかもしれない 高田桂子

雨のせいかもしれない (偕成社コレクション)
雨のせいかもしれない (偕成社コレクション)

著:高田 桂子|出版社:偕成社|発売日:1995/08|単行本|4037441209|

陽子と和美が,本音でぶつかれるようになったのも,ハハたちの世界がくるんとひらけたのも,陽子がアイツの手の熱い思い出をないしょにしてたのも,もしかすると,みんな,雨のせいかもしれない。
激しくて,もろくて,しなやかな,少女たちのドラマ""

なんとなく,惹かれて手にした一冊。
障害を持つ弟のこと,家族のこと,友達のことが「設計ミスの雨漏り」との闘いを軸に書かれている。私は,しとしとと降る雨は好きなのだが,そんな雨音がするような作品。

母親達が最初は苗字で呼び合っていたのに,確執や協力などを経て最後は名前で呼び合っていたのが象徴的だった。(1999/10/01)