I 気高き王家の翼

[テメレア戦記] I 気高き王家の翼
[テメレア戦記] I 気高き王家の翼

著:ナオミ・ノヴィク|出版社:ヴィレッジブックス|発売日:2007/12/20|ハードカバー|4789732266|

時は19世紀初頭、ナポレオン戦争のさなか。当時、空中戦にはドラゴンが使われていた。主人公「テメレア」は、世界でも数頭しか存在しない、皇族のみが騎乗を許される希少種のドラゴン。孵化寸前、フランスの軍艦に卵として保存されていたところを、英国の軍艦リライアント号の襲撃にあい、船もろとも捕虜となり洋上で生まれた。そして孵化に立ち会ったリライアント号の艦長、ウィル・ローレンスと心を交わし、生涯苦楽を共にするパートナーとなる。
テメレアとローレンスには、トラファルガーの戦いへの参戦を目前にした英陸軍ドラゴン戦隊の猛特訓という試練が待ちかまえていた。一方、ナポレオンは中国皇帝から贈られた貴重な卵を奪われたことに誇りを傷つけられ、ふたりを執念深くつけ狙うのだが・・・・・・。

史実をベースに、海を越え大陸をまたぐドラゴンとその騎士の大活躍を描いた、夢あふれる壮大な歴史ファンタジー・シリーズ第1巻!

テメレア・・・ドラゴン
ウィリアム・ローレンス・・・元リライアント号の艦長。テメレアのパートナーとなる。
ケレリタス・・・教官
レヴィタス・・・とーっても哀しいドラゴン。かわいそう過ぎる。
ヴォラティルス(ヴォリー)・・・愛すべきちょっとおばかさんなドラゴン。

非常に面白い冒険ファンタジーです。とにかくドラゴンが可愛い。どのドラゴンもちゃんと個性があります。

そして特筆すべきはローレンスの男前っぷりですね。海軍に忠誠を誓い,ドラゴンのパートナーとなって空軍に入るのを何よりも嫌っていたのに男らしく受け止めたり,テメレアに優しくしたり。なんといっても大人なのがいいです。パーンと違うのは,ドラゴンがとても大きくて乗組員がいることですね。この人間関係もまた面白い。それから,パーンでは考えられないけれど,レヴィタスみたいな可哀想なドラゴンもいます。哀しいときに政治的背景も無視できないんですね。

続編も是非読みたいです。原書に手を出してしまうかも。