オレンジ党と黒い釜 天沢 退二郎

オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)
オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)

著:天沢 退二郎|出版社:ブッキング|発売日:2004/10|単行本|4835441311|

三部作「三つの魔法」の第一の部分である。
母親を早くになくし、父親と二人暮らしだったルミは、六方小学校に転校する。
引越し初日から、庭の石の下から変な話し声が聞こえたり、怪しい先生がいたりと何だか穏やかではない。
そして、休日。ピクニックの途中、いなくなったままルミの父親は行方不明となった。あやかしに襲われ逃げているところをエルザたちにに救われたルミはオレンジ党の仲間になる。「とき老人」オレンジ等の仲間の母親がみな死んでいること、黒い魔法が閉じ込められた黒い釜探し、父親探し、怪しい先生。。。
ルミたちオレンジ党の冒険が始まる。""

とにかく、こんな本が日本の児童文学にあったんだねーという驚き。今から22年前も前に。設定が死にまつわる部分が多い。なんせ、オレンジ党のメンバーの母親は「悪い魔法」のいけにえみたいに死んでいる。ルミにいたっては父親が失踪してしまって一人暮らし。食べられる野草などでけなげに父親を待ち、探している。でもあまり悲壮感はなく、からりとしている。
閉じ込められた黒い魔法が漏れ出してきているので閉じ込めた「黒い釜」を探して浄化しようという作戦。地下の抜け道や怪しい工場など仕掛けももりだくさん。とにかくおもしろい!再版してほしい。そしたら絶対買う!