黄昏の百合の骨 恩田 陸

黄昏の百合の骨
黄昏の百合の骨

著:恩田 陸|出版社:講談社|発売日:2004/03|単行本|4062123320|

「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」亡き祖母の奇妙な遺言に従い、「魔女の館」と噂される洋館に、理瀬は、やってきた…。
華麗なる恩田ミステリー。""

三月シリーズの最新刊。理瀬の祖母が住んでいた例の館。今は血の繋がらない伯母姉妹が住んでいる。理瀬には,ある目的があって祖母の遺言通り「白百合館」に住むことにするのだが,意外な事件が次々に起きる。

「麦の海に沈む果実」同様,理瀬が要の人物でもあるのだが,狂言回しのようでもあり・・・という絡み合った展開で,実におもしろい。「麦の海に沈む果実」よりも,こちらの方が狂気が感じられて一気読み。白百合館なんて,とてもきれいで百合の花の絶えない館が実は。。。という,うむー。きれいな花には毒がありますな。
今後どうなるんでしょうかねえ。最後も「二人の少年」に含みを持たせてましたし。