ライラエル             ガース・ニクス

ライラエル―氷の迷宮
ライラエル―氷の迷宮

著:ガース・ニクス|出版社:主婦の友社|発売日:2003/09/28|単行本|4072336106|

『サブリエル』の死闘から十四年――古王国では、アブホーセンとなったサブリエルを嘲笑するように各地で死霊がらみの事件が頻発していた。巨大な力をもつなにものかが裏で糸を引いているらしいのだが、それが誰なのか、何なのか、誰にもわからない。同じころ、クレア氷河の奥では、十四歳のライラエルという少女が死ぬほどの絶望感に襲われていた。その歳になってもいまだクレア族特有の「先視の力」を授からない彼女は、一族のつまはじきもの。わたしなんか、もうこれ以上生きていても意味がない――。自殺を決心し、絶壁の崖の上に立つライラエル。だが、そんな彼女の目の前に、ほかでもないサブリエルが現れる。そして、千年以上も前に予言されていたライラエルの運命がついに明らかになったとき、血にまみれた恐るべき死闘――記録にも残っていないはるか昔、チャーター魔術が創設されたときからすでに運命づけられていた恐るべき闘いがはじまった。古王国の未来は、ひとりの可憐な少女の手にゆだねられることになったのだった。『サブリエル――冥界の扉』に続き海外で数々の賞を受賞、高い評価を得たダークファンタジーの傑作がついに刊行。"

NETで感想を拾ってみると,あまり評判よろしくない?(笑)
私は結構好きでした。面白かった。「サブリエル」ではっきりしていなかった古王国のことも丁寧に書かれているし,クレア族の図書館はおもしろそー。行ってみたい!しかしサブリエルとタッチストーンの息子,何とかならないのか。タッチストーンもそれなりにとぼけてましたが,輪をかけて情けない。ライラエルは,出生が出生だけにちょっとひねくれて内気な面もあるが,それを克服していくところが応援したくなる。「不評の犬」がいいわ。モゲットもたじたじ。
謎が解決されずに終わってしまう,思いっきり「続く」のお話なので,欲求不満は残りますな。
あと,値段。3200円はないと思う。誰が買うの??