砂漠を駆けぬける女―女騎士・アランナ〈3〉 タモラ ピアス

砂漠を駆けぬける女―女騎士・アランナ〈3〉
砂漠を駆けぬける女―女騎士・アランナ〈3〉

著:タモラ ピアス|出版社:PHP研究所|発売日:2004/03|単行本|4569684661|


晴れて騎士となり冒険に出かけたアランナは、砂漠の民バジール族のシャーマンになり、王子が反逆者を治めるよう手助けをするのだが……。
たぐいまれな魔力と、戦士の技を兼ね備え、トートル王国でただひとりの女騎士となったアランナ。しかし、騎士になったのもつかの間、宮殿で宿敵ロジャー公爵を倒し、女であることが国王はじめ皆に知れてしまい、冒険を求めて南の大砂漠へとアランナは旅立った。元兵士のコラムと二人での旅だったが、思いがけなくも砂漠の民<バジール族>に出会い、彼らとともに暮らすことになった。しかしそこでもまた、アランナには新たな使命が待ち受けていた。魔法の技を磨くアランナの恋と冒険は新局面をむかえる。

砂漠の民バジール族との生活でアランナが女性に対する考えを新たにしていくところがいい。砂漠の民バジール族では,男性が政治を収め,女性は常にベールをかぶり表に出ることはない。そこにアランナが加わり,バジール族に変化をもたらす。それと共にアランナは女性が実はしたたかで強い存在であることを知る。初めて自分の弟子を持って,教えることの難しさを知っていくところもいいなあ。

成長していく少女のすがすがしい物語だと思う。
一方ロマンス面では,かなり揺れ動いているアランナ。とうとうジョージとも。。。さて,彼女はどちらを選ぶんでしょうか。最終巻まで持ち越しのようです。

永遠の宿敵がよみがえる?大切な兄が関わっている陰謀?4巻が楽しみです。