十八の夏 光原 百合

十八の夏
十八の夏

著:光原 百合|出版社:双葉社|発売日:2002/08|単行本|4575234478|

ある日の川べりでの出会いから信也と紅美子の不思議な交流が始まる…。第55回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作ほか全4作の連作ミステリー。寡作家の著者が満を持して送り出す癒しの物語。""

表題作の「十八の夏」。書店員でシングルパパと過去のある女性(こちらは書店経営)の交流がえがかれる「ささやかな奇跡」。突っ走り純情青年の恋「兄貴の純情」。ミステリの王道をいく「イノセント・デイズ」。どれもよかった。「イノセント・デイズ」以外は,これミステリでいいのかしらんと思わないでもないけど。

わたしが中でもじんときたのは「ささやかな奇跡」。シングルママのわたしとしては,切に心に響きました。どの作品も人の心の襞がとても丁寧に書かれていてじんわりと光原世界に取り込まれていく感じ。素敵なアパートだなあ。素敵な書店だなあ。ほのぼの
2002.09.21 (土)