からくりからくさ 梨木 香歩

からくりからくさ
からくりからくさ

著:梨木 香歩|出版社:新潮社|発売日:1999/05|単行本|4104299014|

古い祖母の家。草々の生い茂る庭。染め織りに心惹かれる四人の娘と不思議な人形にからまる縁。蛇の夢。竜女の面。クルドの地。呪いと祈り、憎悪と慈愛。リバーシブルの布―私たちの世界。何かを探すためでなく、ただ日常を生き抜くために…。 ""

大好きだった祖母の死。その祖母の家を下宿屋として共同生活を始めた容子,マーガレット,与希子,紀久そして人形のりかさん。穏やかに始まった生活だが,その後色々な出来事が起こる。りかさんは,それをじっと見つめる。やがて,4人が不思議な縁に結ばれていたことがわかる。

いや,おもしろかったです。4人の生活のこまごましたところも楽しめたし,後半どんどん展開していく赤光の謎,人形の謎,そして蔦の謎。。何だかテンコモリの内容なのだけど,ぐいぐい読み進めてしまう。その中に『女の歴史』が織り込まれている。紬は,私の母も少しやっていたので,興味がある。いつか織ってみたい。
 おすすめ!(1999年9月)