報復 ジリアン ホフマン

報復
報復

著:ジリアン ホフマン|出版社:ソニーマガジンズ|発売日:2004/11|文庫|4789724166|

太陽の街フロリダは、キューピッドに怯えていた――それは若い金髪美人ばかりを狙い、何日も被害者をいたぶったあげく、生きたまま心臓をえぐり出して殺す連続殺人鬼の名だ。
捜査は難航したものの、偶然、キューピッドが捕らえられる。やり手と評判の女性検事補、C・Jが担当することになったが、法廷で犯人の声を聞いた彼女は愕然とした。それは今なお悪夢の中で響く、12年前に自分を執拗にレイプした道化師のマスクの男の声だった! こいつを無罪放免にしてはならない――恐怖に震えながらも固く心に誓うC・Jだったが、次々と検察側に不利な事実が発覚しはじめ……。期待の大型新人による戦慄のサスペンス。""

 うーん,よくあるパターンのサスペンス。犯罪の描写がとっても残酷で,最初の数ページでいったん投げ出していたんだけど,棚整理のために読んだ。とてもつらくて痛い話だった。
 残酷シーン以外は,ストーリー的にはありがち。それでも,最後まで読んだのは,主人公であるC.Jが,精神的にどんどん追い詰められていくところがどきどきモノで,負けるな,がんばれと言う気持ちになってしまったから。
 うまいなと思ったのは,弁護士とのやりとり部分。正義との板ばさみや,駆け引きなどを中心に,法廷モノとして書いたほうが面白かったんじゃないかな。
 あれ?ということは,おもしろかったということなのか。